Bandrium~きみに捧ぐ恋のうた~




「いただきまーす!」



パチンと手と手を合わせてから、待ちに待ったごはんを食べだすあたし。



「本当に結愛遅いよ!いったいどこの音楽室まで行ってたの?」



と悪戯な笑みを浮かべながら問いかけてくる美紀。



そんなの3時間目一緒に授業を受けに行ったんだから分かっているはずなのに。



みんなしてあたしのことをバカにして。



あたしだってあんな人たちに捕まりたくて音楽室に行ったんじゃないもん!



でもStar Tearに会ったことは言いたくない。



だってまた収まってきた気持ちが再び復活しちゃいそうだし。



「別棟の第1音楽室に決まっているじゃん。ダラダラ歩いて行ったから少し遅くなっただけ」



そう言ってお弁当に入っていたから揚げを一口で強引に口の中に放り込んだ。



やっぱりから揚げがお弁当の中で一番好き。