すぐに返事をしたいのに、涙が止まらなくて、 嗚咽が出て何にも言うことができない。 それにアレンジを気に入ってくれて、あたしの音感を認めてくれただけじゃなくて 湊くんはあたしの聞き間違えじゃなければ“あんた”じゃなくて、 “結愛”ってあたしの名前をちゃんと呼んでくれた。 「あーあ、湊、結愛先輩のこと泣かしたー! 女の子泣かすとか本当サイテー!」 「返事は泣き止んでからで全然いいですから、今は落ち着いてくださいね!」 慰めてくれる広夢くんと航平くん。