“あたしは今は全然弾いてないんだからしょうがないじゃん!” って逆ギレもしたくなるけど、今はもうショックの打撃が凄くて 怒りより哀しい気持ちの方が強くて、あたしは俯いて流れそうになっていた涙を必死に耐えていた。 「けど、結愛のアレンジの仕方は気に入った。 それから結愛の音感も、誰もが習得できることではないから認めてやる。 だから……俺たちのバンドに…… 結愛も入れよ」 我慢していた涙が耐えきれなくてポタポタと床に落ちた。