憐哀-レンアイ-




「君のクラスは2年2組だよ」


「えぇ」



先生はクラスに着くまで校舎の説明をしてくれた



「此処が君のクラスだよ」



校舎の二階にクラスはあった


萩原先生に付いて教室の中に入った


廊下まで聞こえていた声がピタリとやんだ



「おはよう皆

今日は転校生を紹介します
鎖葉あんずさんです」


「鎖葉です
今日からお世話になります」


「皆、色々教えてあげるように!

鎖葉さんの席は窓側の一番後ろです」


「ありがとうございます」



私は教壇を降り視線を浴びながら席についた


私は教室を見渡した


狭い部屋だ


大学と全然、違う



「鎖葉さん、机に乗っているのが教科書です」


「解りました
ありがとうございます」



私は教科書を手に取って読み出した


読み出したというよりどんな事が書いてあるのか確かめたかった



「では皆、今日も頑張って下さい」



そんな声が聞こえた