「何で嘘付くのよ‥
貴男、私に嘘を付いて良いと思っているの?」
「あんずに会いたかったから
嘘付いた
それじゃ駄目か?」
…何
「今更、会いに来るとか気違い」
「ごめん」
「今まで何してたんだよ?」
「準備してた披露宴の」
「へぇ、披露宴の準備ってそんなに時間が掛かって
私の所に来る暇も無くて電話も出れない位なんだな」
「それは‥携帯、鎖葉夫人に取られて‥
しかも、あんずとの関係がばれて社長に知られたくなければ別れろって、会うのも駄目だって脅されたんだよ」
「へぇ、そう
貴男、私と地位、どっちが大事なんだよ」
「あんずに決まってんだろ」
「じゃあ何で、それを振り切って会いに来なかったんだよ!」
「社長にばれたら俺は首になる
次の仕事も無くさせられるだろう
そしたらお前を守ってやれなくなる」

