憐哀-レンアイ-




「そうですか
ありがとうございます
下がっても宜しいですわ」


「失礼いたします」



ボーイは下がっていった








廊下に誰かの足音が響き渡る


私は横を向いた


そしたら車を置きに行った栗城だった



「お待たせいたしました」


「早かったのね
私も今、来た所だわ」


「さそうですか」



私は赤い扉に向き直りノックをした



「どうぞ」



私は扉を開け中に入った



「失礼いたします」



私はそう言って頭を下げた







中に居たのは正装をした両親



「あんず、此処に座れ」



お父様が指定した



「はい」



私はお父様が指定したお母様の隣に座った


お母様の隣にはお父様が座っている


栗城は部屋の隅に立っている