「どんな顔してるのよ」
「綺麗だけど綺麗過ぎて誰にも見せたくない気持ちが入り混じっている」
「ありがとう
それより目、腫れて無いかしら?」
「大丈夫
あれだけ冷やしたから」
やっぱり昨日は泣かずにはいられなかった
「良かったわ」
「あんず、もうすぐ時間だ」
良介は腕時計を見ながら言った
今日の良介は黒いスーツには変わりは無いが何時もとは違う正装をしている
「えぇ‥
良介、私は貴男とは別れないわ」
「俺も絶対、別れない」
「ありがとう」
私は笑んだ
良介も笑み返してくれた
「さあ行きましょう」
良介は私の執事である「栗城」に戻った
「えぇ」
私達は部屋を出て駐車場に行き黒いベンツに乗り込んだ

