タクシーはデパートの駐車場に止まった


良介がタクシー代を払い
私達はタクシーを降りた







すぐに良介は私の手を絡めとった



私達はデパートの中に入った



「何階にあるんだ?」


「三階よ」


「そうか」



三階に向かって歩き出した


デパートの中はやはり人が多かった



此処でも視線がくる



私だけのものじゃない



「あんずが見られてる」


「違うわ

両方よ
貴男、凄く端正な顔してるもの」


「俺は良いけどあんずが見られるのは嫌だ」


「私も同じだわ」