「逆に苛めてあげれば?」
「そうは言うけど‥」
藤永君はひかるを見た
「そう
ひかるが苛めに反対するのね」
ひかるは静かに頷いた
「とにかく付き合っている事を真理達に言いなさい」
「そんな‥」
ひかるがそう言った
「良いから言いなさい
後はなるようにしかならないわ」
「他人だからってそんなに簡単に言うんじゃねぇよ」
「この状況が続くのは高校の時だけでしょう?
卒業したら真理達からは解放されるわ
それまでの辛抱だわ
それでも嫌なら否定し続ける事ね
ひかるの前で付き合っていない、とも言うかもしれない
そうしたら例え嘘でもひかるは苛められるより深く傷付くと思うわ
女ってそういうものよ
特に恋をしている女わね
それでも良いのなら私は全然、構わないわ」

