憐哀-レンアイ-










「鎖葉!」



外を見つめていたら六時間目の授業中に先生がそう呼んだ


私は外から視線を外し先生と目を合わせた



「何でしょうか?」


「授業始まってからずっと外を見ているが俺の話を聞いているのか?」


「聞いてますよ」


「なら今度のテスト期待しているからな」


「えぇ」



「それから前に出て、この問題を解きなさい」



黒板には数式が書いてあった


数学の授業中だったらしい


私は席を立ち黒板の前に立ってチョークを持った