10年後の約束

久美子は、車で駅まで、哲也を迎えに行った。


助手席に乗った哲也を見ると、胸がドキドキした。


一方の哲也は、いつもと様子が違ってそわそわしているかのように見えた。


「哲也君、誕生日おめでとう!17歳だね。」


「ありがとう。久美子さんに祝ってもらえて嬉しいよ。」哲也はそう言った。


「そんな・・・母親代わりで、ごめんね。」


「母親?そんな風には思えない。思ってないから。」


と哲也は声を大きくして答えた。