10年後の約束

「また、ゆっくり遊びに来てくださいね。」

「はい、ありがとうございます。」

哲也はしっかりと丁寧に挨拶をしてくれた。



哲也とさよならをし、家の中に入ると・・・・


お母さんの質問攻撃が始まった。


「恵里ちょっと、あの子はどこに住んでるの?」

「あの子じゃない、哲也君、尾西市だよ。」

「そ、そうなの・・・遠いわね・・・・」

「学部は?」

「法学部だよ。」

「どこで知り合ったの?」

「サークルだよ。」


こんなやりとりが、しばらく続いた。


こんなに聞きたいものなのかなぁ・・・と恵里は思った。