10年後の約束

そして、玄関前に車が着くと、

なんとそこには、たまたま仕事から帰宅した母親が立っていた。

恵里は、一瞬焦ったが、


哲也は、「挨拶くらいするよ。」

と言って、車を止めて降りた。



その時、哲也の顔が、一瞬ビックリしているように見えた。


そして、母親も一瞬、動きが止まった。


「あっ、初めまして、渡辺哲也です。」

「あ~お世話になってます。恵里の母親です。」



簡単な挨拶だけだったが、


恵里は哲也が親に会ってくれたことがすごく嬉しかった。