10年後の約束

次の日、恵里が大学へ行く準備をしていると、お母さんが聞いてきた。


「あんた、まさか、好きな人でもできたの?」


「えっ、なんで?」恵里はびっくりした。


「やっぱり、そうなんだ・・・・・」





「恵里、男には惚れるんじゃない、惚れさせなさい。」とお母さんは言った。


「なにそれ・・・」恵里はまたいつものお母さんの自分勝手な主張にうんざりした。


「まあ、いいわ。一度遊びに連れてきなさい。」


「そんなんまだ無理だよ。」恵里は答えた。


「変な男にひっかかるよりいいでしょ。」


「うるさいなぁ・・・・行ってきます。」

そういうと、恵里は逃げるように家を飛び出した。