今…君のために出来る事 今…君のために生きる事

『ザ~ッ…』
外はもう夜の闇に染まっていた。曇り空は…いつの間にか雨になってた…。
(…いいか…。)
私はそのまま…雨の街を歩き出していた。あいつのいる店に向かって…。

(いた…。)
雨に濡れた窓から…あいつを見つけていた。私はあいつを目で追う様に…入り口に向かった。
(…)
入り口まできて…私の足は止まった。理由なんてわからない。けど…なんだか動けない…。脇を通り過ぎる人が私を見ていく…かっこ悪い…。見ないで欲しい…。いつもならそんな文句、簡単に出るのに…それさえ出ない…。なんか…らしくない!私があいつの事を気にしてる!?そんな訳ない!私は…動かなくなった両足を無理やり動かして…店に入って行った。
『ドクンッ!!』
彼女が僕に近づいてくる…。鼓動がどんどん早くなるのがわかる…。今日まで…あの時彼女と話した時から…これ以上…関わらない方がいいとさえ思ってたのに…。もう目の前に迫っていた。
「ねぇ。」
彼女に声を掛けられた。もう僕には…逃げ場はない…。でも…僕はこうなる事も望んでいたのかもしれない。言ってしまったら…卑怯だけど、彼女から話掛けられるのを待っていたのかもしれない…。
「…何?」
僕はひとつ息を吸って返事をした。