日陰に入って楓の横に腰を落とす。
ちょっと、日に当たっていただけなのに肌がぽってりとした感じ。
やっぱり、紫外線は強いな。
「はい、じゃあ塗るからな。」
俺は、携帯用日焼け止めからクリームを出すとこすり合わせた。
そして、楓のきれいな肌の上に延ばしていく。
肌がきれいなのはどっちだよ。
・・・楓は無自覚なのか?
自分がきれいなこともモテることも、俺が楓の思っているころよりずっと前から好きだったことも。
「しっかり塗らないとむらになっちゃうからね。」
「手馴れてるなー、男が日焼け止めとか持ってるとは思ってなかったけど。」
「ああ、姉ちゃんのだよ。」
念のため、日に当たりすぎて病気になっても困るしってことで持ってきた日焼け止めが役に立つとは思っていなかったけどね。



