楓SIDE
はっきり言って、嫉妬でどうにかなりそうだった。
俺って、本当に昔っから嫉妬深くって・・・
しかも、舞人はモテるし。
女子相手ってわかってるけど本気で妬いてしまう。
そんな自分が醜くて、いつも冷静なふりしてごまかしてる。
しかも、当の本人は全くの無自覚みたいだし。
今でも、どこか嬉しそうにこの話をしてくれちゃってるし。
「へえー・・・まあ、いいんじゃない?座ってあげれば?」
俺は、妬いていることがばれないように自分の持ってきたジュースに一口飲んだ。
本当、こんなにかっこ悪いところなんて見せたくない。
「えっ・・・」
舞人の顔をちらりと横目で見ると、うつむき気味で・・・
なんでそんなに悲しそうなんだよ。



