「そんなに、俺の枕好き?」
「か、楓っ・・・いや、これはね。」
枕を突き放してあわてた。
離れて行ってしまった香りに名残惜しさを感じながらも。
「まあ、別にいいけどな。」
「いいんだ?気持ち悪くない?」
俺、男だぞ?
男に自分の枕の匂い嗅がれて・・・
俺だって、楓以外だったら完全に引くけど。
「・・・相手がお前だから。」
「楓っ・・・。」
顔をうっすらと赤めて少しうつむき気味になる楓。
そんな、期待させるようなこと誰にでも言ってんの?
「お前のこと気持ち悪いなんて思うはずがない。」
「ありがとぉ・・・」
そのまま、遠慮なく枕に抱きつかせていただきましたとも。



