「け~い~!!」 あたしがまだ無我夢中で走ってると後ろから声がした。 振り替えると、親友の前田葉月(まえだはづき)がいた。 「っはあ、は、はづき…はぁ……はぁ…。」 息を整えながら立ち止まる。 「もう!ビックリしたじゃない。猛ダッシュで正門出てきたと思ったら、あたしの横を素通りだもん!」 あ、葉月怒ってる…。 「ごめ…はぁ。だってさ、…ふっちゃったし…。なんか、居づらくて……。」