ーーコンコン

「…ん?」


窓を叩くおとで目が覚める。
…2時?こんな時間に…誰?確かにここは一階だし、窓を叩くのは簡単だけど…。


いや、そんな問題じゃないし…。

あたしが警戒していると…



「蛍、俺。蛍。」
蛍?何でこんな時間に!?


「どうしたの?」

慌てて…窓にいきたかったけど熱のせいか動きが鈍く、フラフラと窓に近づいた。

「…お前の方こそ、どうしたんだよ?」

…ああ。
「…風邪、ひいちゃった。」

てへっと舌を出す。
実は、こうして立ってるのも結構辛い。


その時。
「よっと…。」

!?いきなり、蛍が窓から部屋に入ってきたかと思いきや、あたしをお姫さま抱っこした。

「な、蛍?ど、どーして…」

「寝てねぇと、キツいだろ?」


ーキュン

そしてあたしを優しくベッドに下ろしてくれた。

掛け布団をかけてくれる。


「おやすみ…。」