「あ、ありがと…。」

「…別に。」



そっけなく答えて、彼はあたしの少し前を歩き始めた。

今度は、あたしのペースにあわせて歩いてくれる。






「ここをまっすぐいけば、出られるから。」

気がつくと彼はあたしの横に立っていた。

「う、うん。わかった。あの、あなた名前は…」


あたしが振り向くとそこには…もう誰もいなかった。

同じ地域の子かな?だったら、また会えるよね?同い年くらいに見えたし…。