今あたしがいるのは、体育館の裏側。 男の子に呼び出されたため。 なんてベタなんだ…。 なんて、思う暇もない。 相手が相手だから。 なんで、 なんであたしはこんなことになってるんだ……!!?? さかのぼること、数十分前―――… ――――― ――― ― ホームルームが終わり、あたしはいつも通り帰りの準備をしていた。 「しぃ、帰ろー。」 親友の麻美が話しかけてくる。 「うん、ちょっと待ってね。」 こくり、と頷く。 帰りの準備が終わり、帰ろうとした、その瞬間、 あの人が来た。