第1話 朝が来ない街

「朝が来ないなら、起きる意味無いよ…」

あぁ、とても怖い夢を見ていた気がする。
とても長くて、暗くて…。

母「香…お母さん、買い物行ってくるから」

香「お母さん、殺されるよ?」

そう…。私が住む街、oxr(フリム)は、朝が来ない街。その切っ掛けは、dark princes(ダーク プリンセス)という名前の人間が、何万匹もの悪魔を操って、街を支配したのだ。その出来事が、起こってから、oxrには、朝が来なくなった。しかも、dark princesは、私達にある命令を出した。
1・無断で家を出ることを禁ず
2・我々の住みか(タワー)に入ることを禁ず
3・我らに背く者は、殺す
4・正義の心を持つことを禁ず
だから、私達は家から出られない。

母「お母さんは、行くわ」

香「…っ!!私も…行く」

なぜ?行きたくなかったはずなのに、行かなきゃならない気がした。

母「香…今すぐに電柱に隠れなさい」

香「残念。後ろからも先客」

歩いて一分も経たない内に、50匹もの悪魔が、私達を取り囲んでいた。

母「香…お母さんが劣りになるから、逃げなさい」

悪魔「コンナトコロデ、ナニヲシテイル」

香「うるさい!!あんた達が来てから、この街は、めちゃくちゃ!!さっさと出てけ!!」

母「香!!」

悪魔「ワレワレニソムクヤツハ…コロス」

香「まるで、ロボット!!」

母「香!!」

悪魔の刀は、もう私の真上に来ていた。

ガチンっ!!

香「な…に…?」

上を見上げると、髪の毛が赤と黒だけど、どこか優しく切ない目をした少年が立っていた。




香「助けて…くれたの?」

?「あぁ。名前を教えろ」

香「でもまだ悪魔が!」

?「いいから!!」

香「香よ!!生田香!!」

?「俺は、拓人!!桐野 拓人!!(きりの たくと)」

悪魔と戦いながら、彼は名乗った。
気を失ったお母さんを抱いて、私は、彼の戦う姿を1人見ていた。

拓人「大丈夫か?」

香「あ…ありがとう」

拓人「あぁ。なぁ香!!お前に頼みたいことが、あるんだけど!!」


そういうと彼は私のお母さんを私の家まで連れていき、あっという間に戻ってきた。

拓人「この、街の秘密を知りたくはないか?」

香「知りたい!!dark princesの目的が知りたい!!」

拓人「なら、dark rose(ダーク ローズ)に入って、俺と戦ってくれないか?」