誠くんが今までには
見たことのない
怖い顔をして
リョウちゃん達を見ていた。
『……唯に謝れ。』
『は?』と
リョウちゃんが言った。
『こんなに唯を傷つけて
何が楽しい?
唯を泣かせて何か
あんたは得した?
態度ってあるだろ?
好きな人にあんな酷い事
言われた唯の気持ち考えろ。』
いつも私たちに話かける
優しい声色じゃなく
普段の誠くんからは
想像もつかない怒った声。
リョウちゃんは
面倒くさいという顔をして
さっさとその場を
立ち去ろうとした。
でも何でだろう?
リョウちゃんの顔が
一瞬悲しそうな顔になったのは…
