誠くんは運動神経がいいから
蜘蛛(くも)みたいに
するする登っていった。



私も誠くんの真似を
しながら登った。
そしてもうすぐ登りきる所で
私の足がピタッと止まった。




ここから先登れない…。。



何故なら私は背が低くて
手足も短かい。



…手が上の方まで
届かなかった。。


しかも下に降りようにも
下が暗くて見えないし、。
飛び降りるにも
ここからだと高くて
絶対に大けがをしてしまう。



…どうしよう?
鬼ごっこどころじゃなよ…。。


そう思いながら
半泣きになっていたら
私の目の前にスッと手が伸びてきた。


上の方を見ると
先に壁を登っていった
誠くんの姿があった。