私たちは毎年と同じように
誠くんと話をしていた。
なぜか話の流れで
皆で鬼ごっこをすることになった。
鬼は美優と誠くんの
女友達の美咲さん。
綺麗な人で美優と私に
すごく優しく接してくれる。
美咲さんは私を本当の妹みたいに
可愛がってくれた。
「美咲さんって誠くんの彼女?」
2人が仲良さそうだったから
そう聞いたら誠くんは笑いながら
『違うよ』って否定した。
誠くんは私に嘘をついた事がないから
私はすぐに信じた。
そして鬼ごっこが始まった。
皆猛ダッシュで逃げる。
自慢じゃないけど私は足が遅い。
そのことを誠くんは
知ってるから私に合わせて
走ってくれる。
こういうとこが
お兄ちゃんっぽい。
そして人気のない
建物の裏に一旦隠れた。
そしてその建物の裏にある壁を
登っていくことになった。
誠くんと私は
壁を登りはじめた。
