いつものように学校に着く。

「亜弥ーっ!!おはよう。」

「なんだ‥また同じクラスなのか。よろしくな。」

フッと笑いながら話をする。

挨拶をしてくれたのは、私の数少ない友達の梁川 美玲だった。


「美玲は翔也とうまくやってるの?」

またまた数少ない友達の吉瀬麻乃が美玲に話しかける。

「あー、翔也とは‥別れたよ。」

始業式からこんな話だからビックリだ。

女子の会話ってのはわからない。

美玲は赤垣と付き合っていた‥らしい。

赤垣というのは学年で2番目にモテる、赤垣 翔也のことだ。

「ところで亜弥は好きな人できないのー?」

麻乃が去ったところで美玲は唐突に話かける。

私はブフーッという効果音がつくほどの勢いで、飲んでいたいちごミルクを吹いた。

「あ、大丈夫?亜弥。」

「あんたがいきなりよけいなこと言う「あんたきたねぇな。」


覆い被せるようにふてぶてしく言葉を吐いたのは一ノ瀬だった。

一ノ瀬 蒼空といえばこの辺では有名な金持ちの坊ちゃまだ。

そんな奴だから態度も偉そうで‥。

私は何も言わずに睨み返したが、よく見ると一ノ瀬の制服には明らかに私の吹いたものがかかっていた。


「あ、す、すいません‥。」

こればかりは仕方ないので謙虚に謝ってみる。