「いちごパフェとコーヒーください。」
かしこまりました、なんて言うウェイトレスさんも目がハートになって帰っていった。
ほんと、この人はイケメンだ、なんて水を飲みながら感じていた。
「…で?用はなんだよ?」
「用?」
「お前が俺んちにわざわざくるなんて、用がないと来ないだろ?」
そうでしたそうでした、と当初の目的を思い出し、鞄の中から探し出す。
「はい、これ。」
「…なんだこれは。」
可愛くラッピングをされたチョコを目を細めながらその人は見る。
「チョコ。」
「………………。」
その人は無言になり、チョコを見つめるだけだ。
「あれ、甘いの苦手だっけ?」
「いや、そうじゃねぇけど…。」
じゃあ何故受け取ってはくれないんだろうか。
「この無駄に可愛くラッピングをしているってことは、これは、高倉に行くはずじゃないのか?」
うっ図星!
その人はふっと笑う。
「高倉と何かあったみたいだな。」
「そ、総八は…関係…ない…。」
だんだん声が小さくなっていく。
その様子にまた、その人はふっと笑う。

