家に帰っても気分が落ち込むだけだと考えた俺は近くにあった公園に来ていた。

「あ~…涙出そ~…。」

俺は涙を落とさないように上を見る。
すると、遠くから名前を呼ばれた。

「「総八!?」」

見ると、創と里香が2人でこちらに向かってきていた。

「あー…お前ら、上手くいったのね。おめっとさん。」
「おめっとさんじゃねぇよ。総八、秋月のとこ行ったのか?」

創が聞いてくる。
俺がここにいることに驚いているようだ。

「行ったけど…俺のせいで大嫌いって言われちゃったよ。」
「………完全に私たちのせいね…。」

状況を把握した里香がポツリと言った。
俺は苦笑いを浮かべながら喋る。

「いやいや、お前らのせいじゃねぇよ。千鶴を信じきれなかった俺が悪いしさ。」
「…私、今から千鶴んとこ言ってくるよ。で、事情説明して…。」
「でも信じきれなかったことには変わりないだろ?」
「…………。」

里香は俺の言葉に黙る。
創も言葉がないようだ。