「うーん。」

でも本当に悲しくはないのだ。
総八のことは好きだけど…

「…お前がいいならいいけど…。」

と言って、その人は、またお茶をすすった。



ピンポーン…

家のチャイムが鳴った。

「…誰だ?」

とその人は言って、立ち上がり、玄関に向かった。
私は、出迎えにあの人が行ってくれたので、そのまま座ったまま、総八と里香のことを考える。



本当に、里香は総八のことが好きなのだろうか。
それが本当なら私ははたして総八の彼女として付き合っていられるのだろうか。
そう考え、私はある考えに辿り着いた。



そうか、私は…総八の彼女として自信がないんだ。



それなら私は…どうしたいんだろう。



「りょ、良平先輩!?」



玄関から男の人の大きな声が聞こえる。
この声は…


「総八!?」

何故、総八の声が聞こえるのか。
私は総八の声が聞こえた玄関へ急いで向かった。