BRIVE~勇気~ 日本一馬鹿な彼氏に要注意!

「総八こっち!」
「!?」

ガバッと俺の服を掴み、引っ張る謎の男。
しかし、よく見ると

「創!?」

その人物は、創だった。
俺は唖然としながら引っ張られるだけだったが、千鶴を思い出し、止まる。

「おい、創!止まれってば!」

俺の止まるのと同時に創も止まる。
そして、こちらを見た。

「何なんだよ。創は。」

俺はいきなりの創の登場に、そして千鶴を置いてきたことに少し焦っていた。
しかし、創はこちらを見たまま、何も話さない。

「…何も言わないなら戻るぞ。」
「お前…は…。」

戻ろうと元来た道の方へ体を向けると、創は小さい声で話し始めた。

「お前…は…小泉と秋月とどちらを選ぶんだ…?」
「はぁ?」

俺は創の問いの意味が分からず、返す。
待て待て待て、何故、里香と千鶴?
俺の態度にむっときた顔をして、もう一度聞いてきた。