バレンタインデー…。
それは、女の子も男の子もドキドキが止まらないそんな1日。

そんな日に例外ではないやつが一人…。



「おっはよ!千鶴!」
「おはよー…里香ー…。」
「うっわ!どうしたの?そのクマ!」

はは…、と返す。

「もー…緊張しちゃってさー…。」
「あー総八にチョコあげるから?」
「うん…。」

私は机にはぁ…とため息を吐きながら突っ伏す。
総八というのは…今月で付き合って3ヶ月になるという私の彼氏、高倉総八。
私には勿体ないぐらいカッコ良くて、女の子にモテモテ。
笑顔がチャームポイント。

「なんっで、緊張しちゃってるのさーあんたの彼氏でしょ?」
「…………………そうだけど…。」

だってなんで、あんなにかっこいい人が…って未だに思うんだもん。

「もう少し自信持てばいいのにー。」

チャラリラリン♪

「あ、メールだ。」

私はポケットから携帯を出し、メールを見る。
相手は今話しをしていた高倉総八から。

『今日部活無いから一緒に帰ろー!』

いいよ!と返事をする。

「ニヤニヤしてきもいなぁもう。」

里香もニヤニヤしながら私に言う。
私の知らぬ間にニヤニヤになっていたみたいだ。
顔が赤くなるのを感じながら、携帯をポケットに入れた。

「まぁ頑張りなさい!私も頑張るから!」
「えっ里香誰かにあげるの!?」

里香に好きな人なんて、初耳だ。

「ふふ~ん、内緒~でも成功したら絶対教えるから!」