と、教室から出て、帰り道を歩き始めた俺たちだったが…。
「あ、あの!総八先輩!」
「こ、これ…。」
「貰ってください!」
さっきから、歩いているだけなのに女の子からのチョコ攻めにあっている。
正確には俺が。
「彼女いるから受け取れない。」
と、言ってしっかりとは断ってはいるけど…
女の子たちは負けない!と俺を囲んでいる。
千鶴はそんな中には居れず、円の外に押し出されてしまっている。
「千鶴!」
と叫んでみるが気付いていないようだ。
だんだんと離れていくのがわかる。
でも女の子をないがしろにする訳にもいかず、どうしようかと考えていたその時。

