「お前なぁ…今の言い方だったら勘違いしちまうじゃねぇかよ!」
「本当、ごめん!総八みたいなヘタレは私だって嫌だし!」

ヘタレ。その言葉に少し傷つくが、里香に聞く。

「で、誰によ?」
「えぇっと…て、寺内くんに…。」
「創に!?」

なんと!

「って、お前自分であげろよ!」

喜ぶから!

「いやいやいやいやいやいや!無理!寺内くんに直にあげるなんて!」

里香は顔を赤くしてブンブンと首を振る。
「ってもなぁ…。」
「とにかく!よろしくね!」
「おい!」

里香は俺に、チョコを押し付けて居なくなってしまった。

「あー…まぁいいか。」

俺はチョコを眺めながら、言った。