あの後、すぐにチャイムが鳴り、話しは終わった。
そして今はお昼休みだ。
今日のお昼は本当は千鶴と食べたかったんだが、休み時間毎に女の子達に呼び出されていた。
まぁ、千鶴がいるから一つ一つ丁重にお断りしているのだが。
そこへ、あいつがやってきた。

「総八…いいかな…?」

あいつ…千鶴の親友、里香が教室にやって来た。



「どうしたんだ?」
「あの…あのね?」

いつもの里香らしい元気はなく、むしろ、なんていうか…しどろもどろになっている。
しかし、決心したのか、いきなり顔を上げ、

「これ…!」

とチョコを出してきた。

「…………………は?」

俺は驚きすぎて、事態を飲み込めずにいた。
だって、里香は千鶴の親友で創の好きな人て…
最悪の事態が頭をよぎる。
それは本当に止めて欲しい。

「俺に…?」

いちよう確認の為、聞く。
俺にだったら、本当に失礼だが、違うことを祈る。

「…あっごめん!総八にじゃない!」

里香の言葉にほっと胸を撫で下ろす。