シャワー室へ向かおうと、廊下へ出る直前、 「…佐々木社長かっこいいっ!」 「今の私だったら惚れちゃいそー」 「今度食事に誘おうかなーっ」 「えーずるいずるいっ!」 コーヒーカップの割れる音を聞いて集まって来た他部署の女性社員たちの声。 ごめんなさい、全部聞こえてます。 なんとなく、聞いてはいけない話のような気がして罪悪感が頭をもたげた。