散々泣きじゃくった後、途轍もない喪失感に襲われた。 もともと親とは距離をおいていたが、心の奥で親は私を愛してくれていると思ってた。 親は子供を愛すもの。 テレビや漫画で得た“常識”がこんなに私を苦しめるなんて。 …お母さんは、どうして私を産んだんだろう。 私は頭にふと浮かんだ疑問を掻き消すように走り出した。