私は、ただ忘れただけ…なのに驚くように言う母が少し気になった。 「そんな驚くことでもないよ…ただ忘れてただけだってば」 私は、お味噌汁をすすりながら、そう母に言ったのだ。 「そっ、そう!ならいいけど…」 母は安心した表情を浮かべた。 私は、そんな母を見ながら心の中で…… 変なの!? そんなに気にする事でもないのに!! と思っていた。 ご飯を食べ終わり、部屋に戻った私は壁に掛かっている時計を、ふと見上げた。