青空バスケ―3rd―


「あ、カバンそこに置いていいよ」

「あ……はい」


あたしの家に着き、あたしは男の子を家の中に入れた。


「カバンから荷物出しますね」

「うん。お願いします」


男の子はエナメルのカバンを開けて、中からあたしが買った野菜やらいろいろ取り出した。


「本当にありがとう。
助かっちゃった」

「いえ。俺の責任ですから」

「しっかりしてるんだね」


あたしがそう言うと……男の子の顔が少し曇った気がした。


「……そんなことないです」


ちょっと謙遜してるのかなと思ったけど……でも、違うみたいだった。

何かちょっと……別の何かを感じた。


「あ……そうだ。
これ、どうぞ」

「え……」

「友達からお土産でいっぱい貰ったの。
お礼にどうぞ」

「ありがとうございます。
何か……すみません。
俺のせいなのに、お菓子まで頂いちゃって……」

「気にしないで。
本当に助かったから。
先輩からのお礼だよ」

「先輩……?」


男の子は不思議そうに首を傾げた。