青空バスケ―3rd―


「一生懸命なのは栞奈の良いところだと思うよ。
でも、それであんまり自分を追い詰めるなよ」

「アキ君……」

「でも、栞奈にそんなに大切に想って貰える園児は幸せ者だな」

「そうかな」

「そうだよ。
俺らだってそうだったからさ。
いつもマネージャーとして栞奈が見守ってくれてて。
あんまり口にしなかったけど、みんなすげぇ感謝してたと思うよ」

「……だったら、嬉しいな」


あたしがアキ君の方を見て笑うと、アキ君は優しく微笑んだ。


「やっぱり栞奈は笑顔が一番だな」

「アキ君は褒め上手だね」

「みんなそう思ってるって。
栞奈が支えてきた部員も……それに、今栞奈が見てる園児達も」


園児達……。


「……うん。
ありがとう、アキ君」

「お礼はビールでいいよ」

「飲みすぎはよくありません」

「よく言うよ。
お前の方がよく飲むクセに」

「そっ……そんなことは……」

「ははっ!
意外と酒豪だからな、栞奈は」

「もう、アキ君!」


でも……アキ君と話して少しすっきりした。


あたしはアキ君の笑顔につられるようにして笑った。