大和side


「……はぁ」


栞奈が出ていった後、静かになった部屋で俺はため息をついた。


栞奈のあの慌てっぷり。

何かがあったのは間違いない。

何があったのかは知らないけど。


同棲しようと思ったのは、ただ単に俺がそばにいたかったから。


……ガキだな、俺も。


最近、ロクに会ってなかったから。

少し前までは平日も時々夕飯を作りに来てくれたりしてたけど、そんな時間もない。


日曜日にしか会えない。


ただ、その日曜日も潰れかけている。

秋は何かと行事があるし、俺は部活の方も見なきゃいけないから。