青空バスケ―3rd―


「じゃあ、今からそっち行っていい?」


俺がそう聞くと、電話の向こうで栞奈がふふっと笑った。


《疲れてるんでしょ?
いいよ、あたしが行くよ》

「いや、でも……」

《いいから。
買い物終わったらすぐ行くね》


栞奈はいつでも俺の体を気にかけてくれる。

栞奈だって疲れてるはずなのに……。


「……なら、スーパーまで迎えに行くよ」

《え?本当に?》

「本当に。
今から行くわ」

《うん。買い物しながら待ってるね》


栞奈の嬉しそうな声が聞こえてくる。

電話を切って、すぐにスーパーの方へと向かった。


少しでも長く栞奈と一緒にいたくて。