青空バスケ―3rd―


ベンチに座りながら、白熱するバトルを見届ける。

大和も蓮ちゃんも先輩達もみんな……楽しそう。


みんなの顔を見て、自然と笑顔になっていくあたし。


やっぱり……好きだなぁ、こういうの。


コートで試合をしている人達の他にも、その周りで応援してる人達。


騒がしいみんなを見ながら、あたしが顔を綻ばせていた……その時だった。


「……栞奈ちゃん」


男だらけのこの中で聞こえた……女の子の声。

あたしが慌てて振り返ると……


「梨子ちゃん……」


フェンスの向こう側に……梨子ちゃんが立っていた。