青空バスケ―3rd―


「同じ会社の奴なんだけど……すげぇしつこい女でさ。
好きだとか付き合ってくれだとか……。
俺だって最初はちゃんと断ってたよ。
だけどアイツ……引き下がるどころか、どんどん俺に迫ってきて。
いつの間にか彼女面し始めて……束縛までされ始めて」


蓮は小さく息を吐いた……。


「意味分かんねぇだろ?
だから、言ったんだよ。
いい加減にしろって。
俺はお前の彼氏でもなんでもないからって……」

「それで……殴られたのか」


……蓮はもう一度左頬を擦った。


「……最近、何もかも上手くいかねぇんだよ。
上司には理不尽なことで怒られてばっかだし……。
新しい企画開発のメンバーから理由も分からずに外されたし……。
挙げ句の果てに変な女に付きまとわれて殴られるし……」


……それで酒に逃げたってことか。