青空バスケ―3rd―


「蓮ちゃん……ほっぺた赤くない……?」


栞奈が蓮の顔を見ながらそう言った。

……確かに。

さっきまで酒のせいで顔全体が赤かったから分からなかったけど……左頬だけ妙に赤くなっている。


「あぁ……これか……」


蓮は左手で赤くなった頬を擦った。

そして……


「……殴られた」


……驚くべき発言をした。


「誰にだよ……」

「……女」


女……?


「彼女……とか?」


栞奈が聞くと、蓮はゆっくり首を横に振った。