青空バスケ―3rd―


……何とか蓮をトイレに押し込んだ俺はどっと一気に疲れが溢れて出して来た。

ソファに座ると、すかさずケータイを手に取って電話をかける。


《もしもし》

「……助けてくれ」

《大和?どうしたの?》


耳元で聞こえる、栞奈の声。

その声に少し安心しながら……俺は喋り始めた。


「蓮が……おかしい」

《おかしい?蓮ちゃんが?》

「すげぇ酔っ払っててさ……。
アイツがあんなに泥酔してんの初めて見た……」

《何かあったの?》

「だと思うんだけどさ……。
とりあえず、今トイレに押し込んだ。
今、大丈夫か?
できればこっち来てほしいんだけど……」


多分、俺一人じゃ今の蓮の世話は無理だ……。


《分かった。
じゃあ、すぐそっちに行くね》

「あぁ……ありがとう。
マジで助かる……」


俺は電話を切ると、蓮のいるトイレの方に視線をやった。

……アイツ……大丈夫かな……。