「まぁ……そう言われればそうかもしれないけど……」
「俺は新郎新婦がどんな風に出会って恋をしてきたか、よく知ってるからさ……。
金なんかじゃなくて、もっと別の何かでこの気持ちを表したいわけよ!」
一見、ふざけてるように見えなくもないけど……駿の目は本気だ。
駿は本気で新郎新婦の結婚を祝いたいと思ってる……。
「……分かった、駿。
でもな、御祝儀はちゃんと入れておけ。
その上で何か違った祝い方を考えろ、な?」
「んー……でも、思い付かないんだよね。
何かいいのないかな~……」
頬杖をつきながら唸り声を出す駿。
結婚式……か。
「指輪とか……いくらぐらいするんだろうな」
「よく給料三ヶ月分って聞くよね」
「結婚式とかも金かかるよな~……」
「あー、そうだね。
結構準備とか大変らしいよ」
「俺、今貯金いくらだっけな……」
「…………………」
ふと気がつくと、駿が黙ったままじっと俺の方を見ていた。
「駿?」
「大和ちゃん……もしかして、結婚する気満々?」
「え………」
「な~んだ!
そっかー……うん、分かった!
披露宴は俺に任せといて!
メチャクチャ盛り上げるからさ!」
「え、いや、あの……」
「あ、次授業入ってるんだった!
じゃあ、大和ちゃん!
頑張ってね!」
「あ、おい!」
……駿はまるで嵐のように去っていった。

