……その時だった。
ガラッ……と重たい体育館の扉が開く音がした。
「……岬」
監督の呟く声が聞こえ、俺は驚いて振り返った。
すると、そこには……
絶対に見間違えるはずのない……俺の大切な人が立っていた。
「何で……」
俺はもちろん驚いたが、栞奈も驚いた顔で俺を見ていた。
「……俺達が呼びました」
……飛田が俺の方を真剣な目で見ながら言った。
「……お前、どういうつもりだ」
「俺達はただ……先生に幸せになってもらいたいだけです」
……幸せ、ね。
俺はもう一度栞奈の方を見た。
栞奈は俺の方を見ようとせずに、うつ向いていた。
……俺はその場から歩き出し、うつ向いたままの栞奈の横を通って体育館を出ていった――

