青空バスケ―3rd―


「先生……?」


飛田が心配そうに俺に声をかけた。


……俺はゆっくりと下に転がっているボールに視線を移した。


小学生の時にバスケを始めて、初めて買って貰ったボール。


ずっと俺のそばにあったもの。

俺が手放したくなかったもの。

ずっと……これからもそばにあると信じきっていた……幼い俺。


それは、ボロくなればいくらでも買い替えられるボールなんかじゃなくて……この世にたった一人しかいない、俺の大切な人。


いつも笑顔で……俺のそばにいてくれた。

何があっても、俺の味方でいていくれた。

辛いことがあれば一緒に涙を流してくれたし……

嬉しいことがあれば一緒に喜んでくれた。



何かが足りない……。

それはきっと……バスケ馬鹿だった俺の隣にいつもいてくれた……


……栞奈。