「それで……用事って?」
「栞奈さんにマネージャーをやってもらいたくて……」
「……はい?」
飛田君の言葉の意味が分からず、あたしは聞き返した。
「だって、マネージャーなら亜稀ちゃんが……」
「あたし、栞奈さんにマネージャーとしての極意を教えてもらいたくて!」
「ご、極意……?」
そんなものあったかな……。
あたしがかなり戸惑っていると、亜稀ちゃんがシュンとした顔で話し始めた。
「あたし、マネージャーの先輩がいなくて……。
だから、手探りでいろいろやってきたんです……。
でも、やっぱり不安なところとかいろいろあって、本当にみんなの役に立ててるのかなって……」
亜稀ちゃん……。
「栞奈さん……」
亜稀ちゃんがじっとあたしを見つめる。
「……でも、マネージャーってことは学校に行かなきゃいけないんでしょ?」
あたしがそう聞くと、三人共一斉に頷いた。